なんでもかんでも習慣化すればいいってもんじゃない
ということを痛感している。手帳まわりのらいふはっくスタイルは流動的ということを念頭において、最近の気付きを書く。
ここ一ヶ月くらい(12月中ごろから)、バイブルサイズの表リフィルに、縦軸に習慣、横軸に日付をとって、毎日の習慣としたものの成否(できたかできないか)をチェックしている。こんなかんじだ。
1日 2日 3日 4日 ... 習慣1 ○ ○ ○ ○ ... 習慣2 ○ × ○ ○ ... 習慣3 ○ × × × ... 習慣4 ○ ○ × ○ ...
具体的なリフィルとしてはBindexの3つ折り目標管理表を使っているが、まあなんでもいいと思う。
習慣の○×だけではなく、体重とか睡眠時間とか精神状態とか(これはメンタル・タフネス―勝ち抜く「精神力」を手に入れるから取ってきたアイディアだ)も数値として記録して、できるだけ日々の記録をこの一枚に一元化するようにしている。ただし今回は習慣についてのみの話。
習慣化して成功だったもの
習慣化して意識的に継続してコツコツやってみたら効果あったよ!!という、飽きっぽい僕がようやく再発見した「継続は力なり」についていくつか実例を挙げる。
親指シフト15分
親指シフトによる文章入力を諦めきれず、訓練を習慣化してみたところこれがなかなか良い感じ。
最初は富士通の練習ソフトで配置を憶えた*1。これにこだわりすぎてはいけない。日本語に限らず、言語というものには各文字の使用頻度に「偏り」があるため、一律横並びに場所を覚えさせるこのソフトはほどほどにしておいたほうが効率的となる。
次に、一日15分の練習時間を設けた。メールとかブログとか、内容を考えながら書く文章は練習の題材に向いていない。「写経」を親指シフトでやる感じ。たとえば、お気に入りの本のフレーズを打ち出して別所に保存したい、でも別に急ぐタスクでもない。こんな題材が欲しい*2。
最初のうちは「姫踊子草」の"キーボード画像表示"をONにして、わからないものは見ながら入力していく。
これを1-2週間続けたら、"キーボード画像表示"をOFFにしてみる。意外と入力できることに気付く。これは、助詞の「てにをは」「こそあど」といった日本語頻出の文字を手が覚えてくれたからだと思う。
そして今はローマ字入力の70%くらいの速度で入力できるようになっている。ひとまずは成功と言ってよい。
この次レベルに進むために何か突破口が欲しい感覚があるけど、まだわからん。勝間さんが三日でローマ字入力速度に追いついたってすごくねーか?
フォトリーディング一日一冊
結局はフォトリーディングもスポーツのようなもので、練習の数がものを言うのではないか。
そう考えて一日一冊実践していくことにしたが、これがいい感じで、だいぶ慣れてきた。慣れてきた、というのは、この二点。
- すぐに集中モードに入れるようになった
- 本の内容をアタマに残すコツがわかった
とくに二つ目は個人的ブレイクスルーで、そのコツとは何かというと、フォトリーディング直後のキーワードメモと質問作りだ。この本(↓)を読んで実践してみたら効果がすごかった。
- 作者: 山口佐貴子照井留美子,リネット・アイレス
- 出版社/メーカー: PHP研究所
- 発売日: 2008/12/18
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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子供向けと侮るなかれ。インストラクター人気TOPの山口さんが著者なだけあって、あなたもいままでの10倍速く本が読めるだけではどうも釈然としなかったフォトリーディングの具体的ステップがひじょーに腑に落ちた。また改めて取り上げるかも。
フォトリはカツマー効果で有名になってきたけど、加速学習やら脳の潜在能力やらが好きな僕はもうちっと前から知ってて、それでもあまり使いこなせてなかった。習慣化して毎日練習したら、なんだこういうことか、と分かった気がする。
いろいろ誤解がある気がするので脱線して所感を述べると、フォトリは魔法ではないし、dankogaiのような天才のみにしかできない方法でもない。
ざっくり言ってしまうとフォトリーディングは「人為的にデジャヴュを起こす」ためのもので、あのすごい速度でパラパラめくっていくのはパフォーマンスとしてはすごいけど下地作りに過ぎない。ちゃんとその後に通して読む(その速度とか拾い方がもひとつキモなんだけど省略)、という事実を知らない人が多いのではないかと邪推する。
などという僕もまともに使えるようになってきたのは今月入ってからで、2009年は74冊以上読めそうです(ぉ
...あ、前回冊数がどうだの頭でっかちがどうだの言ったけど自覚して傾倒するからいいとする。情報インプット量を減らすことそれ自体は頭でっかちからの脱却とはなるまい。
自己満のレベルでは無害だし、要は読書量に関わらず何を学ぶか、というところが重要だなぁ、といろいろ考えたりしたのだが今回はこれには触れない。
習慣化して失敗だったもの
一方、習慣化しようと試みたもののイマイチだったものを挙げる。
自宅の小掃除15分
僕の部屋は熱力学第二法則に忠実で、油断するとすぐにChaosへと近づいてゆく。そんな状態を何ヶ月に一回の大掃除で一挙に片付けるのは骨が折れるし、平均してみると散らかっている状態が長いのだから、やる気とか生産性にも悪い影響を与えている気がした。そこで、一日15分、50cm×50cm四方をちょこっと掃除をするという習慣を設定してみた。50cm×50cm四方というのはどこかで見たネタを取り入れたもの。
結果として、小掃除やったときは気持ちいいのだけど、無理して毎日やることでもない。毎日掃除しても散らかるわけで、終わりのなさがあからさまになって多少凹むし。気が向いたときにちょこっとやれるようにコロコロ*3を配置しておくとかすればよいな。
週に一回、くらいのゆるい頻度で掃除の予定を設定しておきたいところではある。
THE CELLを読みすすめる
いちおうバイオ系院生の端くれなので、Molecular Biology of the Cell 5Eをちまちま読んで知識を新しい状態に保とう、と考えた。
しかし、なにしろあの電話帳サイズである。持ち歩くことができないので必然的に朝か夜に自宅で読むこととなり、これがちょっと生活スタイルにうまくなじまなかった。何よりちまちま読み勧めるのは非常に効率が悪く、前回読んだ場所までの記憶を呼び起こすことに脳リソースを結構使う。
教科書類を毎日ちまちま読み勧めることの有用性についてはもう少し考える必要があるが*4、区別が難しいのだけど、この類の学問知識は必要なとき*5にガッと仕入れてしまったほうが効率が良いように思う。
少なくともCELLについてはあまり価値がないと判断。研究テーマの論文でも読んだ方がまだ実用度が高いかな、という気がした。
習慣化したが現在判断保留中のもの
- 英文精読30分
- 英語自作単語帳5分復習
- 新聞2日分処理*6
いじょ。
「なんでもかんでも習慣化すればいいってもんじゃない」という気付きもそうだが、これらの判断は「試してみたから」わかったもの。何ごとも試行錯誤だ。id:syou6162の言葉を借りれば一年で120回も三日坊主できるのである。ちょうど今日仕事は楽しいかね?を読んで、興味拡散系として勇気付けられたりしたので、そのへんの話もまた気が向いたら書く。【最後に笑うのは浮気性】、とか言って。