ミームの死骸を待ちながら

We are built as gene machines and cultured as meme machines, but we have the power to turn against our creators. We, alone on earth, can rebel against the tyranny of the selfish replicators. - Richard Dawkins "Selfish Gene"

We are built as gene machines and cultured as meme machines, but we have the power to turn against our creators.
We, alone on earth, can rebel against the tyranny of the selfish replicators.
- Richard Dawkins "Selfish Gene"

シューカツが気持ち悪いのは要するに進化ゲーム理論。


404 Blog Not Found:「タダで働きます!」? 30年または$300万早いわ雑魚

糞学生はザマー。こんな人材はいらない。|web2.0 (^O^)v

不動産不況は誰でも知っていて、そのリスクを承知で、

「ぜひ!御社にします!」

と言って内定をもらったはず。※しかも6社ももらっていて・・・・


学生のために企業があるのではない。
不動産業界が「好き」だから面接したのではないのか?

好きだから、情熱を持って就職活動をしたのではないのか?

将来性があると思ったから、他の業界の内定を否定したのではないのか?

だから当然、その業界が好きなら、

タダで働きます!

と言えばよいだけ。

給与をもらうため「だけ」に働きに行っているのではないのだから、本末転倒だ。

実力があり誠意があれば、絶対に企業は給与を出す。

※少し遅れるかもしれませんが

糞学生はザマー。こんな人材はいらない。|web2.0 (^O^)v


一面的な屁理屈だ。


業界不人気=学生層が薄いことは誰でも知っていて、そのリスクを承知で、「あなたを採ります!」と言って内定を出したはず。※しかも多めに採っていて・・・
だから当然、その学生がほしいなら、「厳しいけど給与上乗せします!」といえばよいだけ。帳尻あわせのため「だけ」に学生を採っているのではないのだから、本末転倒だ。企業に実力があり誠意があれば、絶対に学生は腹をくくって入社してくる。
※少し倒産するかも知れませんが


いくらでも屁理屈返しができる。あまりうまい屁理屈じゃないな。元ブログの中の人には適わん。


就活のバカヤロー (光文社新書)*1 シューカツ!  3年で辞めた若者はどこへ行ったのか―アウトサイダーの時代 (ちくま新書)  若者はなぜ3年で辞めるのか? 年功序列が奪う日本の未来 (光文社新書)

僕が思うに、

企業側が内定蹴って他所に行く学生を見送るしかないのと同様に、
学生側にも内定取り消しをぐだぐだ言う権利はない。


内定は法的には始期付解約権留保付労働契約というらしく*2、雇用側の「内定取り消し権利」がセットになっている。すなわち、


内定≠入社確定


である以上、学生は内定を辞退できるし、企業は内定を取り消しできる。


そもそも内定って何。


三年(修士一年、博士二年)で就活、内定後一年して入社。常識となっているこの流れだが、一昔前は就活開始時期は4年の夏ごろだったらしい。現代となっては、この時期に開始しては少々残念な結果になるであろうと予測される。


このゆがみはどこから来たのか?


僕は、進化ゲームと同じだと思う。


何らかのフィルタリングを行おうとすれば、淘汰される側は、ただ「フィルターを通過すること」に特化した進化を遂げる。
学生側・企業側の規模の拡大と、過剰な効率化は、生物の性淘汰、あるいは軍拡競争に見られる「相手がやめないからやめられないよ><」という進化ゲームにたとえられる。企業同士、大学同士、学生同士でどんどん相手を出し抜こうと進化し、孔雀の羽、チーターとガゼル、カッコウオオヨシキリのように、傍から見ると茶番にしか見えない闘争に興じることになる。


起業は「もっと早く」優秀な学生を囲い込もうとするし、大学も「もっと

進化ゲームに関して言えば「シューカツ≒受験」であると認識している。二ヶ月ほど前、「意識の高い(笑)」学生のための就活勉強会というものに参加し、その雰囲気から都会の予備校を思い出した。田舎の公立高校*3に通っていた僕は、高三の冬、大手予備校の直前対策冬期講習を受けに初上京した。*4そのときにそっくりで、気持ち悪かった。あの教室は、「受験に合格する」という前提を空気として保有していた。


「働きたいです」「どうぞどうぞ!」


そもそも採用の流れで一番シンプルなのは、柔軟なベンチャーに見られる形で、人材重視のその場採用、ではないか。個別に能力/人格を知っていたり、知らなくても密な付き合いを繰り返すことで、人ベースの採用決定を行なう。そして就業は即座に開始することが可能。


しかし会社の規模が大きくなると、個別に探して入社、というプロセスでは間に合わなくなるし、採る人数が多いならもっと広い学生を見てみたい、となる。そこで大学にアプローチ・ある程度の結託を行なう。規模の拡大に伴う効率化、システム化だ。優秀な学生を早期に確保しようとシューカツの早期化が進み、大学側は「就職実績」と「学問の軽視」の板ばさみに苦しみ、リ○ルートはがっぽり儲ける。


最近経団連が警告を出したので製薬企業などは「実質的な採用活動(笑)」を遅らせているけど、でもやっぱり外資は自重しない。もうマッキンゼーやボスコンは内定が出ているし、外銀も夏のインターンで有望とにらんだ学生にはこっそりアプローチして内定を出している、らしい。僕?聞くな。


また、効率化を推し進めた結果の一つが学歴主義で、美人しか相手にしないイケメンのごとく高学歴しか採用活動を行なわないS級企業に顕著。他の条件が同じなら、「偏差値が高い」大学の方が優秀な学生がいる可能性が高い、という原則。「他の条件」を見るヒマがないのだ。

社会に適合して優秀さ*5を発揮する人材は不況でもガンガン内定する。例えば僕が先月MITで出合ったある博士は「今年は採用しない」と言うある有名企業に履歴書を送り、人事と小一時間話すだけで「ぜひ我が社に」と言わしめた。
不況だからこそ、コストを抑えて優秀な人材「だけ」をピンポイントで取りたいのが本音だろう。


大学エリート様とは、ここまで精神が壊れているのかと思う。
面接の時は口先だけ。
バレバレがわかるのが情けない。

糞学生はザマー。こんな人材はいらない。|web2.0 (^O^)v


企業側も口先だけなもんだから、お互い地雷を踏まないようにコミュニケーションするのが大変なんですよ。イタいところを出さないように「魅力的な企業」「優秀な学生」を演じるのですよ。茶番を演じるのが上手な学生が多くて、いつも選考の際には劣等感と気持ち悪さを感じてますよ。

人事とは本来、経営の根幹にかかわるものである。新卒採用とは、会社の未来をつくる人材を獲得する行為である。
就活のバカヤロー (光文社新書), p.191


ところで僕はいつまで茶番やればいいの?

*1:『就活のバカヤロー』は以前立ち読みしたけど、このエントリ書きたくなって購入した。

*2:いまググッた

*3:自称進学校

*4:そこで出合った鈴木という英語講師は軍隊のように授業を自分色に染めないと気に入らない人間であるらしく、彼の授業に初参加であった僕は知らず知らずのうちに「規律」 -- すなわち紙の辞書をかならず持参して授業前には机に置いておかねばならない、質問されたら「受験英語用語」で回答しなければならない、鈴木が生徒の一人を馬鹿にして笑いをとったときは一緒に笑わなければならない、など -- を破ってしまった。授業文化に沿わない振る舞いをした僕は決定的に嫌われたらしく「こんな人は何年浪人しても受からないんですよねー」「じゃあこの問題をそこの変な人...わかんないの?ほんとだめだね」などと吊るし上げられ苦痛の120分を過ごしその夜東京砂漠のホテルで泣いた。なので僕は都会の予備校というものに良い印象を抱いていない。という勝手な話

*5:コミュ力や活動力も含む