科学におけるビミョーな問題:クオリア
- 作者: 茂木健一郎
- 出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社
- 発売日: 1997/04/24
- メディア: 単行本
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これは名著だ。まずボリュームが嬉しいし、内容が深く広い。予備知識があまり無くても丁寧に文章を追っていけば理解できると思う。さすが茂木さん。
認識における「マッハの原理」や、ニューロン発火の相互作用同時性の原理など、面白いものばかり。睡眠の前後の意識の不連続性と、数十億年を経て「偶然」に意識が再生された場合の不連続性、両者には本質的な違いは無い…という件が印象的。
意識の解明に量子力学まで持ち出すとは。逆に言えば、そこまでしないと突破口の見えない問題なんだろうな。量子力学+脳と言えば、ペンローズの“量子脳”理論―心と意識の科学的基礎をもとめて (ちくま学芸文庫)も買ったので、頭が熱いうちに読みたい。