論文博士について
7年くらい前にうちの研究室を修士で出た先輩が、論文博士を取るという。その講演会があった。20数年の歴史を持つ研究室なのに、論文博士は初めてだとか。全体から見て珍しいのだろうか。
論文博士という制度自体は
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などで読んで知っていたが、Webでどう言及してる人がいるのかなと思って調べてみた。
論文博士とは。
色々な事情で博士課程に進めなかった人が、企業で働きながら論文を出して、成果が認めてもらえば学位がもらえる。という制度。大抵は出身大学に審査してもらうという。アメリカにはない制度らしい。というか、日本独特の制度かも。
論文博士の場合は、すでに出した成果を見て、研究者として独り立ち可能と判断されるともらえると思ってよい。ところが、課程博士の場合は審査が甘くて、投稿論文が無かったり、日本語の論文誌で査読の甘いところに1報とかでも学位がとれることがある。"
論文博士廃止 :: 事象の地平線::---Event Horizon---
2年位前、廃止の話も出てたのか。
じゃあ自分はどうするか
読んだり考えたりで構築した現在の博士に対する僕の認識。
将来食って行くだけなら、学位は必要ない。給与の面で特になることもない。
じゃあ学位は何かといえば、「自分で問題を設定する能力」の証明。
あるいは「一つの分野で成果が認められた証拠」。色々目移りする人間だけど、ちゃんと学位を持ってれば「こいつは一つの分野を究めた」と認識されるのではないか。
どちらにしろ、外に出て初めて価値が出てくる。たとえ博士を取るにしても、年功序列形式でアカデミックの階段を登って行くという選択肢は、僕の中ではもう魅力が薄れている。
まだどちらと決めていないが、そのための研究集中期間(d:id:Hash:20070831)なので、もう少しがんばろう。