ポストゲノム時代の基礎知識
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ヒトゲノムが2001年に解読されて2004年には論文が発表され、配列そのものではなく、遺伝子の機能やタンパク質が研究対象となるポストゲノム時代に入った。この本はそんな流れの分岐点に出版された本で、22対+1対のゲノムそれぞれの、典型的な遺伝子を題材に興味深いトピックを取り上げる。
生命の本質と起源、進化と分子時計、性間あるいは世代間での闘争、知能と記憶、遺伝病とガン、遺伝子治療などなど。特に病気については「遺伝子は病気を引き起こすためにあるのではない」と念を押しながらもいろんな例が挙げられている。
個人的に、プリオンによるCJD(≒狂牛病)がデジタル以外の情報伝達で伝染する病気だというのが興味深かった。