はっしゅ流簡単てきとー角煮レシピで世界の食卓を救う
角煮は世界を救う。
もう最近料理してると幸せという超のほほん思考なのだが、どう考えても切羽詰まって自分の無能(あらゆる意味で)と向き合い続けている修論戦争のストレス発散の意味が大きい。あるいは現実逃避とも言う。今回はそのストレス(?)の反動でちょっとはっちゃけております。タイトルからなんかおかしいもんな。
つーわけで。以前*1リクエストをいただいたので、最近ハマっている角煮のおいしい作り方を書いてみようと思う。何人か友人に食べてもらった所かなり好評で、僕の料理が好きな嫁さんも、特にお気に入りの一品だそうです。
いろいろと試行錯誤して来たんだけど、いままでで一番うまく出来た角煮のレシピを乗せて、ついでに工夫のしどころとか、そのへんをてけとーに書いてみようと思う。
原則と方針
僕の作り方は、炊飯器も圧力鍋も使わない。使うのはでっかい鍋とフライパン、中くらいの鍋。原則は
- 肉を柔らかくして、その後、味を染み込ませる
という順序をきちんと踏むこと。最初に味付きのタレに入れちゃだめですよ!
レシピ
使う肉はスーパーの肉コーナーに打ってるような豚バラブロックを1個。だいたい600-900円くらいだろうか。閉店前だともうちょい安い。閉店前のスーパーはテンション上がりすぎて困る。
こいつを、ブロックのまま脂身面を中心に焼き付ける。
火が通らないうちに上げる。焼き付けすぎると中まで火が通って堅くなるので注意。色と音で確認すべし。個人的に、音楽を聴きながら料理するのは御法度だ。
肉のうま味は煮汁に溶出しやすい特徴があります。ブイヨンや鶏がらスープを作る場合はこの特徴を生かせますが、 煮込み料理のように肉のおいしさもそのまま堪能したい場合には、肉のうま味を逃さない工夫が必要です。
http://www.jmi.or.jp/index.html
そのためには、肉の表面全体を焼きつけ、表面のたんぱく質を凝固させてしまいます。薄い膜を作ることで肉汁の流出を防ぎます。
一口でちょっと大きいかな?というくらいに切る。茹でると縮むから細かく切ると出来上がりが貧相な感じになって寂しい...。がぶっと喰いたいじゃないですか。このブロックはちょうどいい大きさ(幅)なので、そのまま横にぶつ切りしていった。
ここで切ったとき、中身がまだ冷たければOK。中まで火が通っていたら、焼きに時間をかけ過ぎ。
でかい鍋で2,3Lの水を沸かしておき、肉を柔らかくするための下湯でを行う。弱火でコトコト長時間!この際、日本酒をどぽどぽ入れると良い感じに脂が抜けてくれるし、肉の臭みも気にならなくなる。
肉のすじや結合組織は、長く煮込めば煮込むほど、とろけるようにやわらかくなるので、 状態を見ながら長時間(最低2時間)煮込むほうがおいしく仕上がります。
火加減は弱火にします。強火だと吹きこぼれたり、鍋底も焦げつきやすくなります。また、内部組織が必要以上に収縮して肉汁の流出量も増えてしまいます。
- コラーゲンがゼラチン化することで肉はやわらかくなる
コラーゲンは、かたい線維状のたんぱく質で、主に、骨や軟骨、腱、皮などの結合組織(細胞と細胞の間を埋めている組織)に存在し、細胞間の接着剤としての役割を果たしています。
http://www.jmi.or.jp/index.html
一般に肉のコラーゲンは約65℃で収縮を始めかたくなりますが、75〜85度で軟化し始めます(ゼラチン化)。
このときキッチンペーパーを数枚乗せておく。これは、肉を空気に触れさせると堅くなってしまうため。落としぶたの代わり、らしい。キッチンペーパー使ったことない人のために一応書いておくと、ティッシュみたいに崩れて溶けたりしないから大丈夫だよ!
さてここで時間をおきます。
僕の下茹で時間はだいたい...2時間から3,4時間、と言ったところだろうか。だいたい帰宅後の夜に、晩酌しながらコトコト茹でてる事が多い(調理後一晩置いてから翌日の昼か夜に喰うので)。
問題は下茹での時間。1時間では物足りない感じがする。1時間半でわりといい感じになる。しかし2時間30分の下湯でには敵わない。全力で柔らかくなる。2chのスレによると6時間に挑戦した猛者が居るらしいが、これはどうも肉の味が出尽くしてしまっておいしくなかったらしい。
30分-1時間ごとに鍋を覗いて、水が減っていたら追加することも忘れないように。
さて、肉が柔らかくなったら味付けです。その前に、お湯で肉の表面に残った余分な脂を軽く洗い流しておきましょう。既にホロホロになってるので、崩さないように気をつけながら手でやさしく洗うこと!
タレ。色々工夫のしどころがあって面白いところなので、こだわる人は何度かコントロール実験を繰り返してみると良いです。ちなみに分量は目安。。。つーか自分の感覚を信じて考えるな感じるんだ!
これらを煮立てた後に、
- 果糖*2 大さじ2
を入れて、肉を投入*3。ついでに大根も切って入れるとウマウマ!最後に
- セージ
をパラパラと入れておくと、肉の臭みが気にならない!
ここで20分弱火で煮込むのだが、ここでもキッチンペーパーを落としておこう。無論肉を空気に触れさせないためだ。その後、20分放置。そしてさらに20分煮込むなどの操作を任意の回数(てきとうだな)繰り返した後、一晩置く。一晩寝かすと味が全然違うんだぜ。
そして完成!!日本酒がうまいぜ!!!
汁はいい味が出てるので捨てるのはもったいない。大根とか入れて煮たり、ゆで卵を作って味を染み込ませると、これはいい煮卵!
Remaining Problems
赤身の部分がいまいち柔らかくならない。
店で出るような、本格的な、箸で"すくっ"と切れて、口に入れた瞬間にそれらがほぐれて蕩け、あまりの美味さに奇声を上げておもむろに立ち上がりそのままベランダから飛び降りるような角煮が作りたい(ちなみに僕の部屋は1階だ)