Mac OS X10.5のことえりでAZIKを使う(10.6.1 Snow Leopardでも確認)
えっ、まだ「NN」で「ん」を出してるんですか?「っ」を入力するために同じ子音を二回押してるんですか?「む」を打つ時人差し指がかわいそうになりませんか?「ー」のために遥か彼方まで小指を伸ばしてるんですか?資源は有効に使いましょうよ
...僕は「AZIK」という拡張ローマ字入力を愛用している。基本的にローマ字入力と同じであるが、例えば次のような入力支援定義がなされている。
- 子音+母音の下*1のキー -> 元の文字+ん
- tz -> 「たん」、kd -> 「けん」、 jl -> 「じょん」
- 子音+母音の上あるいは横のキー -> 特殊母音(あい、えい、おう)
- sq -> 「さい」、nq -> 「ない」、kw -> 「けい」、hp -> 「ほう」
- 「ん」、「っ」、「ー」の簡単入力
- q -> 「ん」、; -> 「っ」、: ->「ー」
- 指運びを補助するための代理キー
- 「mを押した後に同じ指でuを押す」代わりにmfで「む」、kfで「き」など
- 「mを押した後に同じ指でyを押して"みゃみゅみょ..."を入力」の代わりにmgaで「みゃ」、ngoで「にょ」など。
- その他日本語に頻出する文節のショートカット
- ds -> 「です」、ms ->「ます」、st -> 「した」、tr -> 「たら」、dm -> 「でも」、dg -> 「だが」
これを、Windowsでは姫踊子草というアプリで一発設定できるのだが、Mac OS Xでは、ことえりの日本語変換テーブルをいじる必要があった。めんどうくさかったけどなんとかできた。以下方法メモ。Mac OS X Leopard(10.5.7)で確認(Snow Leopard 10.6.1でも確認済)。一部重複した作業をやってしまった気配もするが...とりあえず流れをまとめた。
とは言っても既にRubyスクリプトを作ってくれている有志に乗っかってやるだけで、基本的にことえりローマ字かな変換テーブルカスタマイズに従う。このページともう一つことえりでAZIK←このページを見ながら作業したのだが、どうにも説明が「わかってるひと」向けだったので、「よくわからんひと」の代表としてやや細かい作業logを残す。
作業フォルダとして、~/work/Kotoeri/下で一連の作業を行った。
kotoeri_romaji-1.1.tar.gzを落としてtar zxvfで解凍。解凍した中に入っていたromaji2plist.rbの中でjcode.rbとuconvがrequireされていたので、今インストールされているかどうかirbで確認
>> require 'jcode' => true
>> require 'uconv' => ERROR
よってuconvを入れることにした。ここから落としてtar zxvf。cd uconvして
ruby extconf.rb
make
make install
...再び確認。
>> require 'uconv' => true
おk。
kotoeri_romaji-1.1を解凍した中にTransliterationBaseData.plistがある。「;」を「っ」にするにはこれを/System/Library/Input Methods/Kotoeri.app/Contents/Resources/TransliterationBaseData.plistと差し替える必要がある。元のものを.saveつけてmvしておいて、sudoで置いといた。
また、azik.romajiというファイルを見ると、
...
: ー
; っ
a あ
...
mgu みゅ
mgw みぇい
mgz みゃん
mh むう
mi み
...
などとAZIKの拡張入力を含めたローマ字入力定義が書かれている。ここを書き換えることでACTなどにも対応できるはず。
で、Makefileを
-R= tut.romaji
+R= azik.romaji*2
-S= MsimeRomaji.plist
+S= MsimeRomaji.plist.azik
と書き換え、makeすると、makeの中身でromaji2plist.rbというRubyスクリプトを使い、新しくplistファイルを作る。このrubyスクリプトを直接実行してもいいのかな?
$ make
ruby -Irbuconv romaji2plist.rb azik.romaji > MsimeRomaji.plist
# loading table...
# writing plist...
となり、MsimeRomaji.plistができる(あれ?MsimeRomaji.plist.azikじゃないのか?=>.azikじゃないほうでいけた20090927)。この中身を見るとXMLファイルになっておりタグはCursor, NodeFlags, NodeValue, Result。対応表などは以下
- KotoeriRomaji
- NodeValue ってのが ASCIIキーコードで、Resultはひらがなのユニコード。
- ことえりのローマ字カスタマイズ(解読)
- 解読してる人がいた。ありがたい
...ともかくこのできたやつを既存の/System/Library/Input Methods/Kotoeri.app/Contents/Resources/MsimeRomaji.plist と置き換える。再起動すると設定が有効になる。ただしことえりの設定で「Windows風(Windows-like operation)」にチェックを入れておくこと。以上。
MacはWindowsとは違いUNIXの言葉で設定できるので、わかってさえいれば深い所までいじれるのか。おもしろい。実はmakeとかgccとかよくわかってないんだけど。
その他メモ
問題点、改善点
Ruby Scriptのusageの書き方
#usageメソッドを定義しておいて... def usage STDERR.puts "usage: #{File.basename $0} romaji-kana-table" exit(1) end #間違った使い方のとき呼び出す if ARGV.length != 1 usage end
usageの中に print <- EOLとかやって、ヘルプを記入してる例もあった。helpメソッドを定義してusage呼び出したり