女の子が入ってきて研究室に社会が出来た
4月。研究室に新入生がやってきた。4年生が4人、M1が1人、諸事情により移籍してきたM2が1人。驚くべきことに、そのうち83.3%が女性だ。4年生は全員女の子で、しかも何というか、理系大学らしからぬ、女性らしい女性が大半だ。ビュッフェとか言うてたし週末はデートだとか話してるしすごいです。
華やかなのはいいんだけど、3人以上で形成された女子クラスタを苦手とする僕にとって、研究室生活に影を落とす由々しき事態だ。いやそうでもないか。
僕が最近夜行性で夜中に研究しているのは、静かな環境で研究したいのと、作業を中断されるのを嫌うから、だと思う。
僕個人はともかくとして、もう一つ。この研究室で果たして女性が生きていけるのかという不安もあった。
昨年の我が研究室は男率100%、ピュア男子校、下ネタの応酬。流れるアニソン。キーホルダーにフィギュア。パーティションに貼られたグラビア。いつの間にか鞄に入れられているAV。果たしてそれら全てを過去のものとし、常識的な研究室に生まれ変わることが出来るのか。それとも変態研究室として訴えられ、どこかみたいに活動停止になるのか。
...と思っていたが、案外、すぐ変わるもの(この3月に卒業した先輩の代が激しすぎたのかもしれない)で、いままでは混沌だった研究室が、なんとなく社会的になった気がするのだ。
僕が珍しく朝イチで研究室でゴソゴソやってるとき、B4の子が登校してきていきなり掃除を始めた。「先週の残り?」と尋ねると「いえ、何か汚れていたので...」とのこと。すげ−!
サークルなどで鍛えられているらしく飲み会では素早く酒を注ぐし、何よりちゃんと勉強してる。個人的に理系大学/学部の女の子は二種類に分けられると思っていて、厳しい環境と知って飛び込んでくる肝の据わったマッチョ女子か、無垢な箱入り娘のどちらかで、後者は高い確率でサークルクラッシャーというアビリティを獲得するのであるがそれは置いておいて、前者の女子は基本的に男子よりもモチベーションが高く、優秀なケースが多く見られる。
閑話休題。ともかく彼女らは(まだ研究テーマが決まっていないのでそれしかやることがないのかもしれないが*1)感心するほどよく勉強している。
M1の途中で移ってきた僕など、すぐ抜かれそうだ。
昨年飛び級で研究室に配属された、現在M1の後輩がこれまた超優秀で、とくに数学・統計学あたりをがっつり勉強*2してて弁も立つ。学年的には同じだから今のB4と仲も良くて、彼の知識とスキルがどんどん教え込まれていく様は見ていて心強い。
この研究室は昨年度に優秀なドクターの先輩が卒業し、知識がその先輩に集中していたことから"2008年問題"などと内輪で言っていた。もう心配いらないんじゃないかな。
しかし社会として見たとき僕がM2とか絶望以外の何者でもないな。あと1年遅延学習法で逃げ切ることが出来るのか...
精査することなくわずかな経験で法則性を発見した気になるのは僕の特技(かつ弱点)ではあるが、願わくはこの社会が壊れることなく、秩序が継続しますように。