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ミームの死骸を待ちながら

We are built as gene machines and cultured as meme machines, but we have the power to turn against our creators. We, alone on earth, can rebel against the tyranny of the selfish replicators. - Richard Dawkins "Selfish Gene"

We are built as gene machines and cultured as meme machines, but we have the power to turn against our creators.
We, alone on earth, can rebel against the tyranny of the selfish replicators.
- Richard Dawkins "Selfish Gene"

"フレームワーク"戦略の価値と、マインドマップは役立たずなのか?という話:『マインドマップ戦略入門』書評

知的生産 書評 積木遊び


マインドマップ戦略入門―視覚で身につける35のフレームワーク

マインドマップ戦略入門―視覚で身につける35のフレームワーク


マインドマップおよびフォトリーディングの公式インストラクターであり、経営コンサルティング事業を営む塚原美樹さんによる「経営戦略でよく使われるフレームワークマインドマップで表現した」本。


最初に結論を言えば、マインドマップ」をタイトルに冠する書籍としては、決定的なところがいくつか欠けている、と思う。


この本が扱うフレームワーク*1とは、例えばAIDMAマーケティングの4CPPMPDCAサイクルなど。ただ最後の方の、財務諸表のマインドマップ化は賛成しかねる...がそれはそれ。


勝間和代さんの勝間和代のビジネス頭を創る7つのフレームワーク力 ビジネス思考法の基本と実践では名前だけ紹介されていたフレームワークに、簡単なケース問題が例として肉付けされ、「A社の問題を解決して新商品を開発するには...」というストーリーを組み込んだ流れはとても良い。


ただ、こういったフレームワークの問題点は「使おうと思ったときに思い浮かばない」所だと思う(僕だけだろうか)。コンサルなお仕事で毎日毎日使っている人*2は自然な思考として浮かんでくるのかも知れないが、それは僕の与り知らぬ世界の話*3


そこで、この本のまっとうな使い方としては「インデックス」用途が真っ先に思い浮かんだ。どうしようかな、と思ったときにパラパラめくって、使えそうなフレームワークを探すわけだ。そこまで考えて思い当たった。

「何で目次をマインドマップにしないの?」

...これがどうしても不合理。

35ものフレームワークをざっくり解説していて、マインドマップでそれをどう表現するかを示したインデックス。ならばその35のフレームワークマインドマップで構造化するのが筋、というか、絶対に必要なマップではないだろうか。


総じて、フレームワークの説明とうすっぺらい一般論に始終してしまい、肝心のマインドマップがあってもなくてもいいような挿絵に留まり、帯に短したすきに長し、の印象だ。


マインドマップって結局慣れなんですよねたぶん


ついでに、マインドマップについて少々。

マインドマップ」とは、より自然に描け、そして自然に見える木構造」以外の何者でもない。そしてそれこそが、「マインドマップ」がマインドをマップできない一番の理由なのである。(中略)
マインドマップ」は、その「結果」をまとめることは出来るけれど、その「過程」を追うことはできないのだ。

404 Blog Not Found:そろそろ「マインドマップ」について一言いっとくか


ブコメid:itouhiroさんが指摘されている通り、マインドマップでは「枝の上に文章を載せる」ことは推奨されていない。ここでdankogai氏が例として書いているマインドマップは文章をそのまま書き下しただけで、マインドマップのメリットをさほど享受していないのではないかと思う。
dankogai氏は普段マインドマップを使わない人なので、まぁそれは置いておくとしても、

マインドマップ」は「木構造」で、「結果」をまとめられるが「過程」は追えない

という主張には、ちょっと違和感を感じた。


僕は少し違った価値を置いている。


僕が最近マインドマップを使うのは、

  • 頭の中がカオスになってどうしようもないとき
  • 何かアイディア・解決策を模索するとき


のどちらかであることが多い。前者は、やることがいっぱいあってむがーってなったときに、とりあえず紙に向かって現状を書き下していくと、なんとなく気分が晴れてくる。GTDのファーストステップをマインドマップ的に構造化しただけのもの。
後者は、最近内定先の課題で「新規企画を考えろ」というものがあるので、つらつらと枝を伸ばして、「お、こことここ結びつけたらいいんじゃね?」「結局同じフレーズが繰り返し出てくるなー」などと、言語化のヒントを得るための踏み石として使うケースだ。


もう一度、慣れ、の話。


受験勉強と、資格試験と、武道と、プログラミングの全てで凡人が上達するためには「数をこなす」ことが共通する要素、だと思っている。また、解答やうまい人の手法をなるべくたくさん見ることで感覚がつかめてくるのも、似ていると思う。マインドマップも然りだ。


その意味で、先のマインドマップ戦略入門―視覚で身につける35のフレームワークには最終兵器とも言うべき価値が隠れている。本を買うとgetできる「おまけ」...すなわち、著者が書いたマインドマップのサンプル集だ。これは結構参考になる。

ただ今の御時世、ググればブロガーが書いてアップしたマインドマップが結構見れてしまうから、アピールポイントとしては今ひとつ!なところが難、かな。



いじょ。

*1:この言葉もだいぶ大衆化してバズワードチックになってしまいました

*2:ぱっと思いついた人だと散在思考の中の人ことid:yo4ma3さん、とか。詳しく知らないけど

*3:それにしても成果を上げている経営者って、本当にこんなフレームワークを使って考えているんだろうか?