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ミームの死骸を待ちながら

We are built as gene machines and cultured as meme machines, but we have the power to turn against our creators. We, alone on earth, can rebel against the tyranny of the selfish replicators. - Richard Dawkins "Selfish Gene"

We are built as gene machines and cultured as meme machines, but we have the power to turn against our creators.
We, alone on earth, can rebel against the tyranny of the selfish replicators.
- Richard Dawkins "Selfish Gene"

【就活終了宣言】id:Hashは金融工学ベンチャー「センティリオン」に入社します

就職活動 Centillion career


2010年度から、センティリオンCentillionという設立三年弱のベンチャーで働きます。


金融工学のセンティリオン株式会社


今までちらほらと「内定先」という言葉が出て来ていますが、ココのことです。内定自体は2月中旬に頂いて、第一志望企業だったのでその時点で心は決まっていたのですが、他の企業も見てみたかったのでしばらく就活を続けていました。
しかし先日最後の会社の選考が終わり、しがらみがなくなったので暴露することにしました。


こんてんつ

  1. Profile of Centillion
  2. 経営理念に共感したこと
  3. 新卒一期生というポジション
  4. はてなーと同僚な件
  5. 非常識・新規性を受け入れる風土
  6. iPhone支給&意外としっかりした支援制度

1. Profile of Centillion


センティリオン (Centillion) は証券IT部門や投資情報ベンダーで経験を詰んできた社長とシステム畑で技術を磨いてきた副社長が、とある金融関連のプロジェクトで出会い、二人で設立した会社です。社員数は約10人(+協力会社さん・アルバイトなど)、社名は"10の600乗*1"という意味で、10の100乗Googolに由来するGoogleよりも大きな数学用語です。


2. 経営理念に共感したこと


僕がこの会社を第一志望とした理由の一つは、その経営理念に共感したことでした。僕は2008年の夏に某外銀IT部門のインターンに参加し

機関投資家のパワーを数値として目の当たりにし、「アクティブに取引する個人投資家が市場で勝てない理由」を脳髄から理解した。

外資金融IT部門でのインターンを終えて - ミームの死骸を待ちながら


この理解に達して、現状をなんとかできないものか、と思っていました。センティリオンの理念として、「金融情報サービスを通じて健全な投資活動に寄与する」というものがあります。この理念と役員さんの語る将来像は、僕の問題意識にクリティカルヒットしたわけです。

内定者の分際で自分の言葉で会社のミッションを記してみると、

  • 「その実態はほとんど情報である"金融"の世界を、フラット化する」
  • 「数字や膨大な情報を見たくない人のために、技術を駆使してわかりやすく見せてあげる」


ことであると考えています。後者は金融以外にも広げることができ、実際に社長も「今はたまたま金融やってるだけ」と、さらなる展開を視野に入れておられるようです。また既に中国での委託開発を行っているなど、視野が世界を向いている点も魅力的でした。


3. 新卒一期生というポジション


センティリオンにとっては、今年が初の新卒採用です。新卒を採らなくても回る規模にもかかわらず採用活動を行った理由は、「会社の文化を早くから創っていくため」だそうです。中核を任されることが前提という責任あるポジションでもあります。ドラッカーベンチャーのマネジメントについて、

ベンチャーは、トップ・チームが実際に必要となるはるか前から、それを構築しておかなければならない。
(チェンジ・リーダーの条件―みずから変化をつくりだせ! (はじめて読むドラッカー (マネジメント編)), p.234)


と記しています。早すぎるように見える時期から会社のコアを準備しようとするセンティリオンの先見性に、すごい、と感服したのです。


また、ベンチャーの新卒第一期生というポジションは、経験という意味でもとても貴重です。おなじ金融ITの仕事でも、企画、営業、開発、プロジェクトマネジメント等々...関わり方はいろいろあって、立場が異なると視点や価値観も違ってきます。僕は将来なりたい人間像として、"自身が専門性・知的労働者としての能力を保有するのではなく、"つながり"を武器として使う。"というイメージを持っていました。
センティリオンはその方向に向けて経験が詰める出来る会社だな、と判断したのです。というより、役員さんが「君たちには"全部"経験してもらう」と豪語していました。これは、

僕はProfileで"ディレッタントを自称する興味拡散系"と書いているくらいなので、接する知識や視点の幅に価値を置いている。異質な価値観にどれだけ触れているか、その幅がそのまま柔軟性や創造性*1に繋がると信じている。

理系修士が就活を経験すべきだと思う理由 - ミームの死骸を待ちながら


こう断言する僕にとって、垂涎ものの教育方針であったと言えます。最後に、ただ単に大企業で「大多数の中の一人」となることが嫌になった...という中二病全開な動機もなくはないことを、こっそり追記しておきます。


4. はてなーと同僚な件


"人"がいい。これも大きな要因のひとつでした。
特に初期の会社は経営陣の雰囲気に引きつけられて社員が集まっているため、入社して雰囲気に合わないと、人数が少ないだけに悲劇です。その点センティリオンの社員さんは無茶振りが大好き、逆境で喜ぶ、非常識を許容する、"でっかく"考えている*2、そして人柄...一緒に働きたい、と思える*3人たちです。


そしておもしろいことがひとつ。
内定者は僕を含め3人で、内定第一号*4は、なんとハチロク世代つながりの友人であるid:rindai87です。彼は僕よりITのスキルがあってコミュニケーションも上手。タイプは全然違うにもかかわらず何故か気が合い、年末は家に泊めてもらったりもしました。志望業界が近いことが判明した日に酒を飲みながら「同僚になったらおもろすぎやなー」と言っていたら現実になったという罠。いろいろな偶然が重なってこうなったのですが、詳しくは彼が語ってくれることでしょう(と振ってみる)。人生何があるかわからないものです。
もうひとりの内定者も、まだ深く付き合ってないものの興味や考え方が僕に近いところがあり、仲良くやっていけそうです。


5. 非常識・新規性を受け入れる風土


DeNAの南場社長は、「新卒は良質の非常識を持っている」と言っています。
はちゃめちゃな部分を受け入れてくれるキャパシティという意味では、センティリオンも全然負けていません。最初はブログを教えるかどうか迷った僕も、いまやid:Hashとしての活動が会社公認になってしまい、人生は自重しない方向へと転がり出しました。
所属を明かさずに書くブログに比べて制限はかかりますが、ネットでの活動と仕事を切り分けなくてもいい、という安心感があります。この安心感の方がずっとプラスです。偉そうなことを言うと、僕は情報をオープンにできないとストレスが溜まるようなのです*5


内定者にはおもしろい課題が"無茶振り"され、新しいことを提案しても歓迎されます。三月いっぱいは僕とid:rindai87*6iPhoneアプリケーションを企画し、営業先に同行してプレゼンするという貴重な機会を頂きました。
そして現在、内定者3人に次なるプロジェクトが与えられています。新規事業の企画を二ヶ月間耐久で出し続けていく、というもので、うまくいけば実際に開発に向けて動き出すかもしれません*7(ひょっとすると入社前に!)。自分で仕事を動かしている感覚、どころの話じゃない。超楽しいです。でも研究より楽しいので困ります。


6. iPhone支給&意外としっかりした支援制度


なんと既に、iPhoneを会社名義で頂きました。

携帯百景(ケイタイヒャッケイ)

上記の企画を加速させるため、、、という以上に、僕には「遊び道具を与えて自由に活動させ、会社に新しい風を吹き込んで欲しい」という意図が見え隠れする気がします。また、証券アナリスト受講に向けて教育も受講し、勉強に必要な書籍は好きなものをどうぞ...という好待遇です。


我が家は(少なくとも長男の僕に関しては)ポジティブな放任主義で、祖父母まで含めた遠方の家族は口を揃えて「お前の好きなように生きたらいい」と言ってくれるので、就職先を伝えたときも素直に喜んでくれました。
しかし一点、福利厚生や手当等が充実していないのでは、と心配されました。僕はそんな家族にはなんくるないさー!と言いつつも少し気にしていたら、先日、新卒のために新たな制度を作ってくれ、必要なら「制度を作る」ことが出来るステージなのだ、と再確認して嬉しくなりました。同じ"ベンチャー"でも学生起業した若い社長と比べて、会社員として長年働いてきた経営陣ゆえに、大企業の良いところ取りをしやすいのだと思います。


いじょ。


軽く書くつもりが熱く語ってしまいました。それだけ惚れられる会社に内定した、ということは良いことだと思っておきます。だから僕は、就活については、これ以上ないほど成功したと思っています。他人の就活に対してアドバイスできるか、と言うと微妙ですが。

そんなこんなで一年後には「バイオ研究者見習い」を脱することとなりましたが、今後ともこのブログをよろしくお願いします。


今後関連して書きたいと思っている話題


どうも僕は「書く」と宣言して書かない記事が多いので、これを読みたい!という人はスターコメントでリクエストしていただけるとモチベがあがったり僕が喜んだりします。

  • 「新卒は外資の大企業」と思っていた僕が最終的にベンチャーを選択した理由
  • 金融の何がおもしろいの?
  • 投資2.0なすごいサービスまとめ
  • 旧時代の「安定志向」で就職すると死亡する
  • Wetなバイオでミュージシャン、第三の内定者の素顔に迫る(予定)

*1:アメリカ式だと303乗

*2:就活でまわったベンチャーの中には、既に考え方が縮こまってしまっている企業が意外に多かったのです

*3:僕が採用されたと言うことは"雰囲気スクリーニング"は突破しているのでしょうが

*4:僕は二号

*5:もちろんコンプライアンス的にOKな範囲におさめるよう自重しますが、ここらへんの感覚はいまから覚えていく必要がありそうです

*6:三人目はまだ内定が出ていなかった

*7:今後はどんどん"変"な企画を考えていくつもり