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ミームの死骸を待ちながら

We are built as gene machines and cultured as meme machines, but we have the power to turn against our creators. We, alone on earth, can rebel against the tyranny of the selfish replicators. - Richard Dawkins "Selfish Gene"

We are built as gene machines and cultured as meme machines, but we have the power to turn against our creators.
We, alone on earth, can rebel against the tyranny of the selfish replicators.
- Richard Dawkins "Selfish Gene"

お金は銀行に預けるな!と組み合わせて読むべき橘玲シリーズ

Finance book


勝間和代さんのお金は銀行に預けるな 金融リテラシーの基本と実践 (光文社新書)はすばらしい本だと思う。タイトルで釣っておいて(失礼)、中身はきわめて現実的な「銀行に預けるべきではない理由と、代替資産運用方法」を基礎からわかりやすく解説している。

特にすごいと思ったのは、第三章まるまるを「実践」に割いており、投資の基本原則と、金融知識を身につけるためのToDoをステップごとに示している点だ。


たぶん勝間さんも語り足りないんだろうけど、この本を読んで僕はなんとなくもどかしかった。
なぜか?それは、概観に徹しているため具体的に行動を起こそうとしたとき、「実践」章の内容ではすぐに手が動かないところだ*1。新書サイズではこの情報量が限界(そして適量でもある)だろう。


そのもどかしさを解消してくれるのが、お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方 ― 知的人生設計入門の著者でもある橘玲氏の近著3冊。


ところで脇道にそれるが、今までの読書経験から、同ジャンルの本の組み合わせが優れていると感じる場合には、以下のような特徴がある。

  • 組み合わせとして、カバーする情報の範囲が広い
    • A∪Bが広い。
    • A∩Bは狭すぎるとうまく脳内で情報がつながらないが、広すぎると読んだ意味がない
  • 同じ情報を異なる切り口で解釈・説明している

とくに、

  • 情報が相補的
  • 切り口が相補的

である組み合わせは読んでて頭にしみこむ感じがする。同じ著者が同じようなことについて書いた本は、たいてい、どちらか一冊で事足りる。


さて、お金は銀行に預けるな 金融リテラシーの基本と実践 (光文社新書)との食い合わせがいいのは以下の三冊(というかシリーズ)。



一冊目: 黄金の扉を開ける賢者の海外投資術

内容は以下の通り

  1. さよなら、プライベートバンカー
  2. 究極の投資VS至高の投資
  3. 誰もがジム・ロジャーズになる日
  4. ミセス・ワタナベの冒険
  5. 革命としてのヘッジファンド
  6. タックスへイヴンの神話と現実
  7. 人生設計としての海外投資
  8. 億万長者になるなんて簡単だ

理論というか、物語的に「投資の歴史」から「新しい投資」まで、広く、さまざまな情報をさらりと紹介する。この「さらり」が橘玲本の特徴なのだが、これが勝間さんの文体とはまったく逆で、同じことを記述している箇所を読み比べるととても面白い(相補性)。


お金は銀行に預けるな 金融リテラシーの基本と実践 (光文社新書)による理論、黄金の扉を開ける賢者の海外投資術によるストーリーが頭に入ったので、次に実践に移る。


二冊目: 究極の資産運用編(金本)


内容は以下の通り

  1. 世界の金融商品の基礎知識
  2. ETFで究極のグローバルポートフォリオをつくる
  3. 世界の株式市場でトレードする
  4. ADRとGDRでエマージング投資
  5. REITで世界の不動産を買う
  6. 気軽に買える米国債
  7. 海外デリバティブと為替Fxに挑戦
  8. 知っておきたい海外投資の税金


海外投資が必要、分散投資が必要。ファンドとか国債コモディティデリバティブを組み合わせるといいらしい。そこまでわかった人の「具体的にどんなのがあってどこで買えるねん」という疑問に答えてくれる金本。

ETF1080本が壮観。この本の注意点としては、どんどん「実際に使う」情報が出てくるので自分の立ち位置を見失いがちなところ。勝間さんの本を脇において、たまに "全国地図" を見ながら進めると、情報が適切な場所にストンと入っていくような気がした。


三冊目: 至高の銀行・証券会社編(銀本)


内容は以下の通り

  1. タックスヘイヴンからプライベートバンクまで!海外投資の基礎知識
  2. 口座開設から格安海外送金術まで!海外銀行口座活用マニュアル
  3. 世界中の市場にアクセスする!海外証券会社の使い方バイブル


Part.1は他の本とかぶる。メインは海外の銀行口座と証券会社の使い方。開設まではいいが、日常的に使い出すとこの本ではカバーし切れない。手取り足取りすぎて困るくらいだが、銀本は、自分である程度手続きを進めながら詰まった箇所を参照する、という使い方がいいように思う。


英語に自信があるなら特に必要ない。ガンガンいこうぜ


以上。


こういった情報はすぐに古くなる*2けど、逆に言えば発売直後の今(2008年夏)なら、タイムリーな情報+質のいい解説が実感とともに頭に叩き込むことが出来る。



金本と銀本はなか見!検索に対応しているようなので、ちらっと立ち読みしてみるのもいいと思う。書評っぽいことをしたら「Hash the なんとか」という某404を真似した署名をしたくなったが自重しておいた。

*1:「自分で探せ、それも勉強になる」という向きもあろうが、「私の場合はこうした」という具体例がWeb上のどこかにあったほうが参考・叩き台になる。といいつつ僕の実践レポはまた今度><

*2:3、4年前のインターネット関連の書籍を見ると、どうしても古さを感じてしまう